泰平タイル
大阪市東成区に本社を構えた「辻製作所」により作られたタイルです。タイル製造は新設された部署「辻製作所窯業部(京都市東山区本町)」が担当しました。辻製作所窯業部は、武田五一やヴォーリズの発案・要望により、泰山タイルを機械で量産する為に作られた会社(外注)でした。しかし、その完成品に池田泰山は納得しませんでした。その為、武田五一が仲介する形で別ブランド「泰平タイル」として製品化されました。辻製作所窯業部が製造を始めてから一定期間(3年ほど)泰山タイルとして製造をされていた期間があります。その期間に作られたタイルは手起こしにより作られる泰山タイルには絶対に存在しない機械プレスによる「裏足」が存在します。こちらは裏足に「泰の字」が付いていても「泰山タイル」ではなく「泰平タイル」です。
泰平タイルの名前の由来は、池田泰山の「泰」と、京都市陶磁器試験所の釉薬技師、平野耕輔の「平」から一文字ずつ取り「泰平」としました。泰平タイルの製造責任者は、武田五一の弟子である福田直一が担当をしました。池田泰山、平野耕輔、福田直一、この3人の技術が結集されたタイルが「泰平タイル」です。泰平タイルの製造・普及にあたり、芝川家(芝川又右衛門)から出資を受けていたことも判っています。日本の美術タイル史において極めて需要な位置づけのひとつです。(注:1)
※注:1 柏原が発見し、2つ以上のエビデンスをもって判断したもの。研究者、専門家による剽窃(パクリ)はご遠慮ください。

豊郷小学校(滋賀県豊郷町)
布目タイル・茶金釉
設計:ウィリアム・メレル・ヴォーリズ
竣工:1937年(昭和12年)
プレス機による製造。同じ型を使っている為、複数のタイルに同じ布目柄を見ることが出来ます。機械による製造は均一サイズの製造が可能だった為、目地を細くすることが出来ました。黒い目地もこだわりのひとつです。